マンションの寿命は何年?年数の決まり方、寿命以外の注目ポイントも解説

不動産投資で特に家賃収入を目的とする場合、住宅ローンの返済計画をしっかりと立てるためにも、投資しようと考えている物件の寿命について正確に把握しておく必要があります。
マンションの寿命はどのように決められるのかご存じでしょうか?

どのくらいの寿命が残っているマンションを購入すれば良いのか分からないという方へ、不動産投資物件の耐用年数について、寿命がやってきた時にすべきこと、中古マンションにおける買い時の築年数などを解説していきます。

 

マンションの寿命はどれくらい?

マンションは基本的にRC造(鉄筋コンクリート造)となっていて、木造アパートや木造住宅などと比較すると耐用年数は長いです。
また、最近では建物設備における住宅性能の向上により、マンションの寿命はどんどん伸びています。

 

実際には100年以上もつようにできている

マンションの寿命は建物によって幅が広いため、「一般的に○年」という単純な言い方をすることができません。
マンションで使われている建材の品質や管理状態、そして新耐震基準・旧耐震基準のどちらに則して建てられたのかによって決まります

なお、厚さ3センチのコンクリートを侵食するのには63年必要とされています。
マンション建設の際にはコンクリートの表面にさらに焼きを入れたタイルを張りつけ、大規模修繕等でさらに延命します。
そのため、最近のRC造マンションでは100年以上持つ物件がほとんどとなっているのです。

 

マンション内の設備はそれぞれ寿命が異なる

マンションは外側の建物(躯体部分)だけでなく、内部の設備それぞれについても寿命があります。
マンション内の設備の物理的耐用年数について、いくつかご紹介しましょう。

 

マンション内の設備

耐用年数

給排水管

26~30年

給湯器

11~15年

トイレ

各部品7~10年、便器100年

キッチン

各部品7~10年

 

マンション内の設備にはさまざまな素材が使われているため、こちらもマンションの構造部分と同様に、それぞれの設備の耐久性も異なるわけです。
また、設備の寿命と交換・修繕時期は完全に一致するということでもありません。

 

マンションの寿命はどうやって決まる?

マンションの寿命が決まる要素としては、以下の大きな3つのポイントが挙げられます。
一つずつ説明していきましょう。

 

建物の管理状態が良いか

建物の管理状態の良し悪しは、マンションの寿命の決定に最も大きく影響を与える項目です。
建物の管理状態によっては寿命が延びることも考えられます。

逆に、ほとんど空室の場合は管理が行き届かず、短期間でマンションが劣化してしまうこともあります。

 

新耐震基準に適合しているか

日本は地震が多い環境であることから、1981年に建築基準法における耐震基準が大きく改正されました。
具体的には1981年6月を境として、これ以前に建てられた物件は旧耐震基準、以降に建築確認が下り建設された物件は新耐震基準となっています。

つまり、現在築30年未満のマンションは新耐震基準に沿って建てられた物件で、震度6~7の地震でも倒壊しないレベルということになります。

 

税制上の耐用年数

建物には上記でご紹介したような物理的耐用年数の他に、税制上の耐用年数(法定耐用年数)というものが存在します。
この法定耐用年数とは、税制上での資産価値を測る基準で、マンションなどRCの構造を持つ建物では47年と定められています。

マンションは減価償却資産ですので、保有の年数が経過するごとに、法定耐用年数に沿って資産としても価値が下がっていくことになります。
建物自体の寿命ということで考えますと、最近は住宅性能が向上していることから、税制上の耐用年数についてはあまり気にする必要はないでしょう

 

マンションの寿命がきたらどうする?

では、投資用マンションの寿命が現実的に近づいてきたら、どうすれば良いのでしょうか。

オーナーは以下の3つの方法から選ぶことになります。
それぞれの方法のメリット・デメリットもあわせてご紹介しましょう。

 

方法①:マンションを解体する

老朽化したマンションを解体し、土地を売却するという方法です。
前段階として、新規の入居を停止し、すでに住んでいる入居者に立ち退きを依頼する必要があります。

<メリット>
建物を解体するので更地になり、エリアの相場価格で土地を売却できる可能性が高くなります。

<デメリット>
賃貸物件の入居者へ、建物の老朽化により解体する旨を伝え、立ち退きの説得をする必要があります。
入居者にも住み続ける権利があり、入居者の4/5の賛同が必要となりますので、全員からの賛同を得るまでに時間がかかることもあるでしょう。
また、建物の解体費用もかかります。

 

方法②:マンションを建て替える

老朽化した建物を建て替えるという方法です。
実際には、寿命が来る前に建て替えられるマンションも多くあります。

<メリット>
マンションの建物自体がすっかり新しくなり、耐久性・耐震性も高いものになりますので、今後の維持についても安心です。
また、寿命を迎えたマンションの建物や設備などは、資産としての減価償却費がゼロになっている場合もあります。
家賃収入や売却益を確定申告する際のメリットが少ないケースでは、マンションを建て替えることで、建物や設備をまた減価償却費として計上することができるようになります。

<デメリット>
マンションの解体時と同様に、入居者の賛成が4/5以上必要となり、立ち退き料が発生すると考えましょう。
特に、寿命が来る前に建て替える場合は、このまま住み続けたいと考える入居者からの賛同を得るのは難しいことが多いかもしれません。

 

方法③:マンションを解体せず売却する

建物を取り壊すことなく、買い手を探して売却するという方法です。

<メリット>
買い手が見つかれば、オーナーにとっては手間や費用が一番かからない方法です。
寿命の来たマンションの処遇について、今後は悩む必要がなくなります。

<デメリット>
建物に寿命が来ているため、買い手が現れる確率はそれほど高いとはいえないでしょう。
また、買い手が現れたとしても、法定耐用年数によっては資産価値がほとんどなく、販売価格が低くなる可能性も高いです。

 

中古マンション購入では寿命より注目すべきポイントがある!

不動産投資用のマンションを探していて、価格的に中古マンションを考えている人も多いかもしれません。
中古マンションでも新耐震基準に沿った物件であれば、寿命に関してはあまり気にしなくても良くなっています。

中古マンションを購入する際には、寿命よりも以下の3つのポイントを確認しましょう。

 

管理状態の良さ

マンションの建物では、自然環境などによる建材の劣化はどうしても避けることができないもの。
建物の管理状態が良いというのは、このような建材の劣化をその都度きちんとメンテナンスしているかどうかです。

また、住民による共有スペースの使用方法が劣悪の場合も、物件の寿命は短くなってしまいます。

これらはすべて管理組合の仕事となりますので、管理状態を判断するには、掲示板の掲示物や共有スペースの使われ方などを確認します
マンションの管理組合がしっかりと機能していれば、管理状態は良いといえるでしょう。

 

修繕積立金が十分にあるか

マンション一棟ともなれば、12~15年ごとの大規模修繕が必要となります。
その際に必要となる修繕費用は、住民全員からの預り金を積み立てたものから充てるのが一般的です。

この修繕積立金が十分にあるか、滞納はないかという点にも注目してチェックしましょう。

 

長期修繕計画の内容

修繕計画は金額も範囲も大きくなりますので、長期的な計画を立てることが重要です。
中古マンションの場合には、過去にいつどんな修繕が行われたのか、今後はどのような修繕が計画されているのか、必ず確認する必要があります。

 

まとめ

不動産投資において、物件の寿命を知っておくことは、今後の運用のしかたと対応を決める上でも大切な項目です。
マンションの寿命は建物・設備ともに幅が広く、マンション全体としての寿命を明確に算出するのは難しいですが、定期的なメンテナンスを施すことによって寿命を100年以上にも延ばすことが可能となります。

なお、中古マンションを購入する場合には、新耐震基準となっている築30年未満の物件がおすすめです。

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