安倍首相辞任が不動産投資にもたらす影響は?コロナショックの動向にも注目

2020年9月16日、安倍首相が辞任し、菅義偉氏が次期首相に就任しました。

 

安倍首相の辞任は持病の悪化によるものとのことで、首相の健康状態も気になります。
不動産投資を行っている人では、首相辞任・交代で不動産投資へどんな影響が出るのか、不安を感じている人も多いかもしれません

 

安倍政権でもたらされた不動産価格の高騰など、今後どうなっていくのか、また、不動産投資家はこれからどんな行動を取るのがベターなのか、先を読みつつ解説してきます。

 

安倍政権では不動産価格・家賃の高騰をもたらした

2012年12月の第2次安倍政権誕生とともに、「3本の矢」という経済政策が掲げられました。
これがアベノミクスと呼ばれるものです。
「大胆な金融政策・機動的な財政出動・民間投資を喚起する成長戦略」という3つの矢を柱に、安倍政権では不動産価格や家賃が高騰しました。

 

それでは、その歴史や仕組みを詳しく見ていきましょう。

 

金融緩和と超低金利によるマンション価格の高騰

2008年のリーマンショックにより、日本経済は不況に陥っていました。
そこで、経験値が高く支持率も高い与党のリーダーが掲げた経済政策に期待が高まったのは自然なこと。そして、敢行された大胆な金融緩和策によって、市場に資金が多く流れました。

 

日本の中央銀行である日本銀行(日銀)に国債を買い取られた金融機関は、今回異常に増えた資金を貸し出す先を探しました。
そこで白羽の矢が立ったのが、担保の取れる不動産市場です。
超低金利で借り入れが可能となり、結果的に不動産価格の高騰となったわけです。

 

アベノミクスによって不動産価格がどのように変化してきているのか、不動産経済研究所が公表しているデータを参考にして表を作成してみました。
以下のように、2020年までの7年間で首都圏のマンション価格は、約1.3倍となっています。

 

 

首都圏におけるマンション市場動向

物件平均価格

契約率

2010年

4,716万円

78.4%

2011年(東日本大震災)

4,578万円

77.8%

2012年(第2次安倍政権誕生)

4,540万円

76.3%

2013年(アベノミクス開始)

4,929万円

79.5%

2014年(消費税8%にアップ)

5,060万円

75.1%

2015年

5,518万円

74.5%

2016年(マイナス金利導入)

5,490万円

68.8%

2017年(米トランプ政権発足)

5,908万円

68.1%

2018年

5,871万円

62.1%

2019年(令和スタート)

5,980万円

62.6%

2020年上半期(コロナショック)

6,668万円

68.3%

参照:首都圏マンション市場動向|株式会社不動産経済研究所

 

アベノミクスによる雇用増加で家賃が高騰

アベノミクスによって、雇用増加と共に給与水準も引き上げられました。失業者が減り、労働人口が増えることは、経済成長に繋がるのです。

 

仕事は地方よりも都市に集中しますので、雇用を求めて都市へ人が流れます。
実家を出て都心で1人暮らしを始める人や、仕事を求めて外国人の入国が増えることで世帯数が増え、賃貸物件の需要が増加します。
供給よりも需要のほうが高くなったことで、賃貸物件の空室率は下がり、家賃が上がりました

 

安倍首相辞任による不動産投資への影響は?

第2次安倍内閣の行った経済政策により、大きな成長を成し遂げてきた日本経済ですが、安倍首相辞任によってどのような状況となっていくのでしょうか。
ここでは、不動産投資への影響について言及していきます。

 

不動産価格は高止まりする見込み

不動産投資は、日銀の金融政策に大きく影響を受けます。
物価の安定のために行われる金融政策は、アベノミクスにより2020年8月まで金融緩和路線が続いてきました。

 

そしてこの金融緩和路線は、2023年まで続くことがはっきりしています
なぜなら、2018年に日銀の黒田東彦総裁を再任したのが、第2次安倍内閣であったためです。
黒田日銀総裁の再任期は2023年ですので、高騰し続けてきた不動産価格は、それまでにおおよその高止まりとなると見て良いでしょう。

 

資産インフレの可能性も

世界中の誰もが予想しなかったコロナショックにより、2020年東京オリンピックは来年へ延期が決定しています。
しかし、終わりの見えないコロナ禍では、来年の東京オリンピックも開催が可能となるのかどうかが読めなくなっている状況です。

 

オリンピックの選手村として設計建築されたマンションの五輪後販売や、オリンピック観戦にともない例年にない多さの来訪外国人を予想し、日本経済は東京オリンピックに巨額の投資を行ってきました。
そこでやってきたコロナショックにより、投資回収の不可能が予測されると円通貨の価値は下がり、その結果、物価は上昇することに。

 

不動産価格の高騰と高止まりに加え、コロナショックによる「資産インフレ」の可能性も出てきています
資産インフレが予想される場合、1軒でも自宅となりえる物件を購入しておくのが得策でしょう。

 

首相辞任よりさらに甚大なコロナショックの影響

このように経済分析を続けていく中で、不動産投資に与える影響は、首相辞任よりもコロナショックによるもののほうがとても大きいということが分かってきました。

 

不動産投資に対し、コロナショックがもたらす2大影響は以下の2つが予想されます。

 

物件購入のハードルが上がる

新型コロナウイルスの感染拡大を抑制する目的で行われた緊急事態宣言により、2020年4月7日~5月25日(期間は地域による)までの約2ヶ月間におよび、外出自粛が要請されました。
営業を続けることが難しくなった外食産業などをはじめ、倒産を余儀なくされた企業や失業者が増えたのです。失業は免れたものの、ボーナスがなくなるなど給与が減った人も少なくありません。

 

それでも、不動産価格の高騰は2023年まで続くもようですので、多くの人が「物件を購入しようと思っても資金がない」という状態になると考えられます。

 

都市部は空室リスクが高まる

コロナショックがやってくる以前は、アベノミクスによる雇用の増大のおかげで、より仕事の多い都心へ人が集まってきていました。
しかし現在は、都市部でも仕事が減少している状況です。
都心部での高い家賃支払いや生活費を考えると、地方の実家に戻るという人も増えてきています。

 

このような理由から、コロナショックが続く限りは、都市部への人口流入は減少していくのではないかと考えられます

 

さらなる不動産価格上昇の前にマンション購入がおすすめ

現在はまだ、首相辞任による目立った不動産価格の高騰は見られない状況です。
超低金利も続くことがはっきりしている今であれば、高騰し続ける不動産価格がさらに上昇する前に、不動産の購入判断をしても問題ないでしょう。

 

不動産投資では大きな資産が動くことになります。
一人で考えることなく、信頼できる不動産投資会社を見つけ、まずは相談することから始めましょう

 

まとめ

突然の安倍首相辞任表明で、不動産投資においてどんな影響を受けることになるのか、多くの不動産投資家が心配を抱えていることでしょう。
アベノミクスによってもたらされた超低金利、不動産価格の上昇は2023年まで続きますが、コロナショックによる影響も無視できません。

しかし、不動産投資を考えている場合は、今後予想される資産インフレに備えて、不動産価格がさらに上昇する前に投資物件を購入しておくことをおすすめします。

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