もし所有物件が事故物件になったら?売却時に気をつけること

事故物件の売却時に気をつけること

東京都監察医務院が公表したデータによると、東京23区内で一人暮らしをしている65歳以上の人の自宅内での死亡数は平成15年度には1,451人だったのが、平成27年度には3,127人と2倍以上に増加しています。[注1]

また、高齢者は戸建てに住んでいるイメージがありますが、それは世帯数が二人以上の場合。配偶者に先立たれるなどして独りになると、自宅を売却し、賃貸物件に移り住む人が多くなることが判明しています。[注2]

このような背景がある現代、所有物件が事故物件になってしまう確率は上がってきています。 事故物件を売却することは可能?売却時の注意点は?など気になる情報をまとめてみました。

[注1]e-Stat:高齢世帯の型(3区分),世帯の種類(3区分),住宅の所有の関係(6区分)別高齢者普通世帯数―全国(昭和63年~平成25年)
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200522&tstat=000001063455&cycle=0&tclass1=000001080435&second2=1

[注2]内閣府:平成29年版高齢社会白書
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/zenbun/s1_2_6.html

病死や事故死以外にもある?所有物件が事故物件になる条件

事故物件とは、入居者が亡くなる場所となった物件のことです。 死因は問わず、入居者の自殺や病死、自然死、事故死、火災による死亡などのほか、他殺があった場合も事故物件扱いとなります。

また、自然死や事故死の場合はその部屋だけが単体で事故物件となりますが、自殺や他殺の場合は両隣や上下階、場合によっては同じ建物すべてが事故物件とみなされる可能性があります。

事故物件の売却には告知義務がある!違反すると詐欺罪に問われることも

事故物件を売りに出すこと自体は可能ですが、やはりいわく付きの物件は敬遠されやすいため、相場よりも3~5割程度低い価格で売りに出さないと買い手がつかない傾向にあります。

そのため、何とか事故物件であることを隠して売りに出せないか…と考える人も多いのですが、売主は買い主に対して物件の瑕疵をあらかじめ伝えなければならないという「告知義務」を負っています。

ここで言う瑕疵とは物件の機能や品質、性能が欠落しているというだけでなく、借り手が心理的な抵抗を感じやすい条件を有していることも含まれます。 後者は特に「心理的瑕疵」と呼ばれており、売り主が買い主に伝えなければならない項目に該当するため、事故物件であることを隠して売却するのは重大な告知義務違反となります。

後に事故物件であることが発覚した場合、借り主から損害賠償責任を追及される可能性があるほか、状況によっては詐欺罪に問われるおそれもありますので、事故物件であることを隠して売却するのは絶対にやめましょう。

事故物件を買い取ってもらうためにおさえておきたい2つのポイント

告知義務を果たさなければならない以上、事故物件を売却するには違う方向から買い主にアピールする必要があります。 ここでは事故物件をより良い条件で売却するためのポイントを2つ紹介します。

1. クリーニングやリフォームで心理的な抵抗を和らげる工夫をする

事故物件を売却する時は、できる限りの方法を尽くして心理的抵抗を和らげる工夫を施すことが大切です。

最も一般的な方法はハウスクリーニングやリフォームで、事故物件の中では比較的抵抗を感じにくい自然死や病死などのケースでは高い効果を発揮します。

ただ、自殺や他殺となると借り手が感じる抵抗が強くなるため、クリーニングやリフォームのみでは負のイメージを払拭するのは困難です。その場合はある程度期間を置いてみるか、あるいは事故物件を一度更地にするという方法もあります。

前者はほとぼりが冷めるまで事故物件を保有しなければならないこと。後者は取り壊しに多大な資金が必要となることがネックですが、心理的瑕疵の大きな事故物件を売却するには有用な手段となります。

2. 高く売りたいなら「仲介」すぐに手放したいなら「買取」で売却する

物件の売却方法は大きく分けて「仲介」と「買取」の2パターンがあります。

仲介とは不動産会社が仲介して買い手を探してくれるシステムのことで、物件の宣伝から買い手との交渉、諸手続といった実務を不動産会社に代行してもらえます。仲介手数料は発生しますが、この後説明する買取より高い相場で売れる可能性が高いので、少しでも良い条件で事故物件を売却したい方におすすめです。

一方の買取は、不動産会社に事故物件を買い取ってもらう方法です。事故物件が扱いにくいことは不動産会社もよく知っていますが、立地条件や設備が良く、借り手がつくと判断した物件に関しては購入に踏み切る場合があります。

相場より低い価格で買い取られてしまうパターンが多いところがネックですが、事故物件を専門に買い取る業者も存在しますし、仲介に比べると買い手を探す手間ひまが省けるので、事故物件をすぐに手放したい場合に向いています。

どちらを重視するかは人によって異なりますので、自分に合った売却方法を選びましょう。

事故物件でも工夫や売却方法によっては売れる!

事故物件は借り手がなかなかつかないので、所有者も売却を諦めてしまいがちです。しかし、心理的瑕疵を和らげる工夫を施したり、自分に合った売却方法を選んだりすれば、より良い条件で事故物件を売却することは可能です。

具体的にどんな工夫をすれば良いか、どの方法で売却したら良いか迷った時は不動産管理会社に相談するのがおすすめ。 専門知識と豊富な経験をもとに、適切なアドバイスをもたらしてくれるでしょう。

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