不動産投資では実質利回りに注目!理想的な利回りを維持する方法を解説

投資を行う際に重要になってくるのが利回りであり、理想的な利回りの維持こそが、投資で失敗をしない秘訣であると言っても過言ではありません。

 

しかし、利回りの計算にはいくつかの種類があり、それぞれ使い方があります。

また、利回りの維持は簡単なことではなく、さまざまな知識も必要です。

 

そこで今回は、不動産投資における利回りについて解説し、理想的な利回りを実現する方法も解説を行います。

 

不動産投資の「利回り」とは?

    

利回りとは、投資を行う際に使われる用語で、投資した資金に対して、1年間でいくら返ってくるかを表す数字であり、「利益 ÷ 投資金額 × 100」で計算できます。

 

不動産投資の場合、利益は年間家賃収入にあたり、投資金額が不動産購入金額にあたります。

仮に100万円投資をして1年後に105万円になったとすると、100万円に対して5万円の利益、つまり5%の利回りになるのです。

 

一般的な投資であれば、上記のような計算で問題ありませんが、不動産投資における賃貸物件の利回り計算にはいくつかの種類があります。

それが、想定利回り表面利回り、そして実質利回りです。

 

不動産投資の利回り計算には、空室率や物件の修繕費用等が必要になるため、利回りの計算にも、それぞれを考慮したパターンの計算方法があるのです。

 

想定利回り(単純利回り)

不動産投資における利回りの計算方法の1つ目が想定利回りです。

想定利回りとは、不動産投資でアパート経営を行う際、満室と仮定して利回りを計算する方法です。

 

たとえば、1フロア4部屋で3階建ての物件の場合、12部屋すべてに入居者がいると仮定して計算されます。

3000万円の物件で1部屋5万円の家賃だと想定すると、

 

5万円 × 12部屋 × 12ヶ月 ÷ 3000万円 × 100 = 24% と計算できます。

 

しかし、実際は空室の部屋がある可能性もあるため、想定利回りとは、あくまで可能性の利回りなのです。

 

表面利回り

不動産投資における利回りの計算方法の2つ目が、表面利回りです。

表面利回りとは、アパート経営をする際、現時点で使われている部屋数から利回りを計算する方法です。

 

たとえば、1フロア4部屋で3階建ての物件であり、4部屋が空室だとすると、8部屋分の家賃収入から利回りを計算します。

3000万円の物件で1部屋5万円の家賃だと想定すると、

 

5万円 × 8部屋 × 12ヶ月 ÷ 3000万円 × 100 = 16% と計算できます。

 

そのため、現時点でどれくらいの利回りがあるのかがわかる数字となるのです。

 

実質利回り

不動産投資における利回りの計算方法の3つ目が、実質利回りです。

実質利回りとは、物件に対して、空室の数と、管理費用や税金などの経費を考慮して計算される利回りです。

 

不動産経営を行う際は、家賃収入等の入ってくるお金とは別に、各種経費等の出ていくお金もあります。

そのため、空室の計算だけではなく、各種経費も利回り計算に組み込まれたものが、実質利回りなのです。

 

仮に、表面利回りを計算した条件で、1年間の経費が180万円かかったとすると、

 

(5万円 × 8部屋 × 12ヶ月 - 180万円)÷ 3000万円 × 100 =10% と計算できます。

 

より厳密に評価するための利回り

上記では、不動産投資における3つの利回りについて解説しましたが、より厳密に投資物件を評価するための利回りも存在します。

それは、NOI利回りNCF利回り返済後利回り自己資本利回りの4つです。それぞれについて解説を行います。

 

NOI利回り

投資物件を、より厳密に評価するための利回りの1つ目がNOI利回りです。

NOI利回りとは、投資物件の空室も加味したうえで、確実に必要になる費用を計算に入れた利回りです。

実質利回りとほぼ同じで意味で使われることが多く、実際に投資を行った際、設定した家賃で、どれくらいの利益が出るかを、より厳密に現すことができます。

 

上記の計算例を用いると、(5万円 × 8部屋 × 12ヶ月 - 180万円)÷ 3000万円 × 100 = 10% と計算できます。

 

NCF利回り

投資物件を、より厳密に評価するための利回りの2つ目がNCF利回りです。

NOI利回りでは、総収入から確実に必要になる費用を引いた額を用いて計算しましたが、NCF利回りでは、さらに資本的支出を差し引いた額を用いて計算を行います。

 

たとえば、管理費や固定資産税で180万円、修繕費で100万円必要になるとすると、

 

(5万円 × 8部屋 × 12ヶ月 - 180万円 - 100万円)÷ 3000万円 × 100 ≒ 6.6% と計算できます。

 

NCF利回りは、実際に投資を行う際にもっとも近い利回りであるため、投資家が不動産投資を行う際にもっとも注目する利回りなのです。

 

返済後利回り

投資に用いられる収益物件を、より厳密に評価するための利回りの3つ目が、返済後利回りです。

返済後利回りとは、ローンなどの借入金の返済額を諸経費とともに、収益から引いた額で計算された利回りです。

 

通常の利回り計算では、返済金は経費の額に含むことはありません。

なぜなら、ローンを組んで不動産投資を行う方もいれば、キャッシュで一括払いをする方もいるためです。

 

そのため、返済後利回りとはローンを組むこと前提で、年間の返済額を加味した利回り計算なのです。

 

自己資本利回り

投資物件を、より厳密に評価するための利回りの4つ目が自己資本利回りです。

自己資本利回りとは、不動産投資により得た利益に対して、どれくらいの自己資本を必要としたのかを表す数字です。

 

投入した自己資本が、どれほどの利回りで運用できるのかを判断するものであり、フルローンで不動産投資を行う場合には、使われることはありません。

分母が大きければ、投入金額が大きいことを表し、逆に小さければ、借入金額が大きいことを現します。

 

不動産投資の利回りを決める要素は?

不動産投資の利回りを決める要素はいくつかあり、それらは適正な利回りを計算するうえで用いられるため、不動産投資の利回りを決めるポイントを押さえておく必要があります。

利回りを決める要素は、以下のとおりです。

 

    • エリア
    • 想定家賃
    • 物件購入価格
    • 固定資産税などの税金
    • 管理費、修繕積立金

 

これらをもとに、キャッシュフローを計算し、よりリスクの少ない物件を購入する必要があるのです。

 

不動産投資における適正な利回りは?

不動産投資には、いくつかの利回りの種類があることと、利回りの計算には、さまざまなポイントを押さえる必要があることを解説しました。

不動産投資を行う物件が、どの程度の利回りを実現できるのかを、正確に計算する必要があります。

 

そのため、適正な利回りを計算する方法について解説を行います。

 

適正な表面利回り

適正な表面利回りですが、対象物件が戸建てなのか、マンションなのか、それぞれ新築物件なのか中古物件なのかによって異なります。

第41回「不動産投資家調査」(2019年10月現在)の調査結果による、適正な表面利回りの相場は以下のようになっています。

 

 

適正な実質利回り

適正な実質利回りも、適正な表面利回りと同様に、対象物件が戸建てなのか、マンションなのか、それぞれ新築なのか中古なのかによって異なります。

適正な実質利回りの相場は以下のようになっています。

 

 

上記表が、適正な表面利回りと、適正な実質利回りの相場であり、不動産投資を行う際の目安です。

 

理想的な利回りを実現するための注意点

不動産投資において、理想的な利回りを実現するためには、いくつかのポイントがあります。

理想的な利回りの維持は、不動産投資における安定したインカムゲインの確立につながるため、必要なポイントを確実に押さえておく必要があります。

 

理想的な利回りを実現し、不動産投資を成功させるためのポイントを解説していきます。

 

実質利回りを重視する

表面利回りはあくまでも満室を仮定し、物件価格に対する利回りのため、実際に投資を行う際は実質利回りを重視する必要があります

実質利回りは、不動産投資に必要な各種経費を加味したうえでの利回りのため、より実際の投資に近い利回りを求めることができるのです。

 

必ずしも高い利回りがよいわけではない

不動産投資において、利回りの確保はとても大切ですが、10%を越えるような、高い利回りの物件には注意が必要です。

高い利回りの物件には、それなりの理由があることが多く、結局損失を出してしまうケースがあるからです。

 

具体的な例を挙げると、事故物件や立地の悪さ、築年数の大幅な経過等があります。

これらは、売却時に大きな下落をしていたり、買い手が見つからなかったりといったリスクにつながるため、慎重に選ぶことが大切です。

 

不動産投資会社のプロに相談する

実質利回りを計算する際は、さまざまな経費を計算する必要があり、税金の額や管理費用等は、個人で調べることは容易ではありません。

その土地の相場等もプロの意見を参考にする必要があるため、不動産投資会社のプロに相談することをおすすめします。

 

不動産会社選びも非常に重要になってくるため、複数の不動産会社を比較できるようなサイトも活用しながら選ぶ方がよいでしょう

 

自分でも物件調査をする

不動産会社に頼るだけではなく、自身で物件調査をすることは物件選びにおいて、とても大切です。

市場調査を行い、空室リスクや家賃相場の下落リスクを自身の目で見極めることも必要になってくるのです。

 

ローン返済率など含めトータルで判断する

不動産投資を行ううえで、利回りの計算は非常に重要ですが、その際にローン返済率等を含めたトータルでの判断が大切になってきます。

さまざまなリスクや各種経費、ローンなどの支出や物件への投資資金など、すべてを考慮したうえでの計算が必要なのです。

 

まとめ

不動産投資には、いくつかの種類の利回りがあり、それぞれの使い方に違いがあることを解説し、さらに詳細を調べるための利回り計算があることを解説しました。

不動産投資を行う際に押さえるべきポイントがいくつかあり、それらを網羅することにより、理想の利回りの実現へ近づいていくのです。

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